hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

「二拠点生活での温泉リモートワーク」、始めました

 こんばんは、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 「冷やし中華始めました」的なノリでタイトルを書きましたが、この8月より、川崎と長野を行ったり来たりする、二拠点生活(二拠点居住)を始めることになりました!

 現状、仕事のクライアントは全て東京でありながら、別に常駐をしている訳ではないので、「別にどこで仕事をしても同じじゃねえ?」という想いか元々ありました。そこで昨年の秋より、「温泉リモートワーク」(地方でリモートワークを実践しつつ、ローカルの素晴らしい温泉を満喫する活動!)を実践し、その素晴らしさを実感していました。その際にお世話になったのが、「ときどきナガノ」という、現地までの往復交通費と現地宿泊費を長野県から助成頂けるという大変ありがたい制度でした。hrstrategist.hatenablog.com

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 そして、今年度は同じく長野県が実施する「おためしナガノ」に満を持して勇躍(?)応募し、無事参加できることになったのです。

otameshinagano.com

 「ときどきナガノ」と異なり、「おためしナガノ」に参加するためにはよりディープに、長野県内に特定の拠点を決めて「居住」することが求められます。今回私は、長野県の中部にある「立科町」にお世話になることになりました。

www.town.tateshina.nagano.jp

 おためしナガノでは、参加する各市区町村がそれぞれ参加者に対して生活面でのサポートをいろいろとして下さいます。その内容は自治体によって濃淡まちまちなのですが、その中でも立科町は、築浅の綺麗な家(本来の用途は移住希望者向けの体験住宅)をなんと無料(家賃だけでなく水道光熱費も)で貸してくれ、かつ、コワーキングスペースの利用料金も無料という、至れり尽くせりのオモテナシ(?)を提供して下さいます。

 立科町の担当者、Uさんに話をお伺いすると、(それだけの好条件ですから)立科町には今回多くの応募者が集まっていたそうです。その中で選んでいただけたのは、大変にありがたいことだと感謝しております。

 もう少し前に内定は頂いていたのですが、無事8月1日に「おためしナガノ」の事業費補助決定の通知を長野県の担当者Tさんより頂き、本日さっそく立科町にやってまいりました。 

 まずは住宅に荷物を運びこみ、住環境を整えますが、住宅の設備(給湯器やエアコン、洗濯機、クッキングヒーター、掃除機、さらには電動自転車まで)は我が自宅のものより全て新しい最新のものですから、まずはその高性能にビックリです(繰り返しますが、利用料金は全部タダですよ!)。

 荷物整理の後、町役場前のお蕎麦屋「ときん亭」さんで昼食を頂きます。素朴な田舎そばと具沢山の天丼を、おいしく頂きました。

tabelog.com

 午後はコワーキングスペースの「ふるさと交流館「芦田宿」」で仕事に励みます。明日は年1度の夏祭りということで、準備をされる皆さんが大勢行き来をされて賑やかでした(その中でもしっかり集中して業務は捗りました)。

www.town.tateshina.nagano.jp

 夕方には住宅に戻り、嫁が近所のスーパー「ツルヤ」で買ってきた&先ほど交流館でおすそ分け頂いた野菜を材料にした夕食を美味しく食し、その後に(あえて)自転車で近所の温泉施設「権現の湯」に突撃です(温泉リモートワークらしくなってきましたw)。

www.tsuruya-corp.co.jp

www.town.tateshina.nagano.jp

 なんでも最近改装したらしく、施設は大変綺麗、かつ広々として、気持ちよく露天風呂&サウナをエンジョイしました。

 そんな濃密な1日を過ごした後に住宅に戻ってこのBlog記事を書いており、温泉リモートワークの初日が終わろうとしていますが(眠いです)、とりあえずの感想として、仕事や住まいの環境を変えるって大事だと本当に思いました。集中して仕事をしても自宅よりもストレスが少ない気がします。綺麗な空気や(相対的に)涼しい気候、見渡せば広い空と緑がある環境が本来人間が安らげる環境なのでしょうね(横浜の外れの中途半端な「トカイナカ」育ちの人間感想です)。初日の満足度は120%です。

 今回はあと数日こちらに滞在する予定なので、明日は自転車いろいろと近所を巡ってみようかと思います。そんな様子はまた改めて報告をさせて頂きます。

 ではでは、Have a nice weekend!

みぜん合同会社、設立3周年です。

 おはようございます、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。 

 東京地方は相変わらずの梅雨空です。暑さが苦手な身としては涼しくて助かる面もありますが、雨(バイクに乗れない!)も湿気も嫌いなので、それはそれで困る部分もありますけどねえ。

 ちなみに昨年の今頃は早々に梅雨明けをして既にクーラーを使っていたようです。去年は特別に暑かったですからね。

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 上記の通り、本日7月1日は、「みぜん合同会社」の設立記念日です。2016年設立(この日に横浜の法務局に行ったことを思い出します)ですから3周年、今日から4期目(個人事業として創業してからは6年目)に突入です。

 おかげさまで、しぶとく生き延びております。これもひとえに、日頃から何かと気に掛けていただき、また、応援して下さる皆さまのお蔭だと思っております。いつもありがとうございます!

 前回(6月9日)のエントリで近況報告はしておりますので繰り返しませんが、新年度では新しい取り組みなども考えております(仕込み中なので、また改めて報告します)。

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 今後とも引き続き、よろしくお願いいたします!

みぜん合同会社
代表社員 CEO
組織人事ストラテジスト
新井 規夫

mizen.co.jp

(とりあえず)独立開業5周年

 こんばんは、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。今週末は、嫁の買い出しに付き合わされました。趣味のスキーに使うブーツの買い替えの同伴です。30年ほど前の学生時代にスキーショップでアルバイトをしていたのですが、さすがに最新の技術動向には疎くなっています(特に素材の技術進歩は凄いようです)。専門的なアドバイスは店員さんにお任せして、私は自分の後継機種(?)の選定の参考にすべく、1人離れて試し履きをしておりました(個人的にはAtomicとNordicaが好感触)。

 嫁は無事に新しいブーツ購入を決めて大満足の様子。私も来期予定のブーツ更新に向け、予備知識を増やすことができました。という訳で、スキーヤーは1年中忙しいのです(笑)。

 さて、ここからが本題。2014年に会社を辞めて独立開業をしてから、本日で5周年となります。昨年の4周年のエントリを読み返してみましたが、なんだか1年経っても進歩がありませんねえ。。

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 仕事に関しては、引き続き低空飛行な感じで「しぶとく」生き延びております。昨年から今年にかけては、長野県から補助金を受けながらリモートワークの試行(ときどきナガノ)を行っていたのが、特記事項でしょうか。

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 元々東京地方の暑さには辟易していることもあり、このリモートワークの取り組みは続けていくつもりです(これも「働き方改革」ですね)。

 また、リモートワークに限らず、企業の組織・人事課題の解決に引き続き貢献していきたいと考えております。

 最近お付き合いの各社から聞こえてくる組織・人事課題の多くは、「いかに今いる人材を繋ぎ止め(離職率低下)」、かつ「一定以上のレベルの人材を採用を十分に採用できるか(新卒・中途採用)」という課題感です(特に採用の課題はここ最近より緊急度を増しているようです)。なぜ優秀な人材が離脱してしまうのか、なぜ必要な人材を採用できないのかという理由は単純でなく、目先の課題を闇雲に、モグラ叩きのように潰していくだけでは本質的な課題解決となり得ません。そのような状況においては、(できれば外部の)専門家による現状分析と課題解決の優先順位付け、改善施策の提案と施策実行時の長期に渡る継続的支援が不可欠になります。

 そこで、当社(みぜん合同会社)の出番となります(笑)。

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「私がお手伝いすることで(略)強力な組織・人事体制を作りあげ、企業の成長に貢献することを実現したいと考え、日々活動しております。もし、このような取り組みに興味を持ち、新井と話をしてみたい、相談してみたいという方がいらっしゃれば、ぜひお気軽にお声掛け下さい。」(開業1周年の際のコメント)

 今後とも引き続き、よろしくお願いいたします!

「即戦力採用」の罠(3)

 こんにちは、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 6月に入りましたが、東京地方はまだ湿度も低く爽やかな気候です。冷たい風が吹いてくれるのが嬉しいです。どうやら数日内に梅雨入りするとのこと。良い季節は本当に短いですねえ。。

さて、これまで、「即戦力採用」人材は実は全然「即戦力」でなかったのではないか、定義・基準が曖昧なまま「即戦力採用」という言葉に拘るのはむしろ害悪になるのではないか、という話をしてきました。

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 とはいえ、たとえ「即戦力採用」と謳わなくても、採用する人が結果として「即戦力」であるに越したことはありません。それはどのような人でしょうか?

 「結果として即戦力となりやすい」人材とは、「異なる環境に柔軟に対応・適応できる力」がある人ではないでしょうか。

 たとえ同じような類の仕事でも、組織・会社によって異なる「組織文化」が存在し、意思決定の優先順位や仕事の進め方はそれぞれの組織において異なります。しかも、そのような独自の「しきたり」は明文化されておらず(暗黙知です)、組織の中で経験を積んで「振る舞いかた」を徐々に学ぶ必要があります。

「組織文化」の解説

組織文化とは―

※参考図書

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■いくつかの「組織文化」の事例
・某メガバンクでは、合併前の出身行によって札束の数え方(札勘)が違ったそうです。なので、札勘を見ると「あの人は〇〇出身」とすぐ分かるらしい。
・「拝承」「毎々」(IMEの変換で出た!)など、その企業でしか用いられない「独自の言葉」というのもあるようですね。

togetter.com

エドガー・H・シャイン先生による、あるIT企業(DEC社)の組織文化が企業の急成長とその後の停滞・崩壊にどのように影響したかが観察・分析されています。
(大変興味深いです)

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 言い換えれば、前職の経験や仕事の進め方がそっくりそのまま新しい職場で通用するような仕事は(ほとんど)ありません。新天地で成果を挙げるためには、新しい組織の文化や慣習等に合わせ、自身の仕事のやり方を(程度はともあれ)変えていく必要があるということです。特に人材の流動性が低いドメスティックな日本企業は、高コンテキストの「言わなくても察する」文化になりがちで、適応の難易度はより高くなります。

 いかにスキルや能力が高くても、そのような組織文化にいち早く適応(adjust)できなければ、それを十分に活かすことができません。自分の考えや前職のやり方に(悪い意味で)頑固に固執していてはうまく行かないのです。

 たびたび野球の事例で申し訳ありませんが、この「適応力」の好事例で思いだすのは、元カープの黒田投手と現ヤクルト青木選手です。それぞれ日本⇒アメリカ⇒日本と活躍の場を変えながら、きっちりと環境に適応し、どの場所でも素晴らしい成績を残しています。

 また、退職した社員が元の会社に戻る「出戻り社員」が注目され始めているのも、組織文化が既知の分、すぐに適応できるというメリットがあるからという面があります(この場合は適応力という能力でなく、職場経験がプラス評価されています)。

toyokeizai.net

 さらに、転職経験それ自体が、自身の「適応力」を高める鍛錬の機会になるという側面もあります。これについては以前のエントリ(以下)で触れました。
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hrstrategist.hatenablog.com「(1回目の)転職をすると、その人は新しい職場でカルチャーギャップに遭遇することになります」
「比較は「前の職場」と「今の職場」の2つだけなので、どちらが正しくてどちらが変なのかは自分だけでは判断が付きません。」
「2回目以降の転職、つまり3社以上経験すると、状況が変わります。つまり、「多数決」で判断できるようになるのです。」
中途採用の場合は、「2社(できれば3社)以上経験をした方」は、より新しい職場での適応が早く、かつ不適応を起こすリスクが低いのではないかと考えられます。」
「リスクがあると思うのは、長年1社で働いていて、勤続10数年~20数年で初めて転職というパターンです。」
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 という訳で、「即戦力採用」について思うところを3回のエントリに分けて書いてきました。余談ですが、最後に1点だけ気になることを。

 女性タレントが人差し指を立てて「〇〇〇ー〇」と社名を叫ぶ、「即戦力採用」のコマーシャルをよく見かけます。個人的な感想としては陳腐な演出ですし大変にイラつくのですが(上司役の方をドラマで最近お見かけするのは悪役が多いので、余計に胡散臭い(笑))、一方で「大変に興味深い」と感じています。

 というのも、コマーシャルは世の中の状況を映し出す鏡だと思うのです。「即戦力採用」についての一般的な認識を分かった上で、会社側も制作サイドも明らかに意図的にこういうトーンで作っている、確信犯に違いありません。

 私が思うに、このコマーシャルで訴求したいターゲットは人材採用(特に中途採用)に対して従来あまり熱心でなく、懐疑的な会社の経営者です。かなり絞り込んでいまね。「意識の高い」採用担当者は(コマーシャルなど見なくても)とっくにこの会社とサービスを認知しているはずですし、必要に応じて利用しているはずですから、その人たちはターゲットではなく、イライラされても構わないのです(笑)。
 
 そういうターゲットの方たちに、「〇〇〇ー〇」を使うと「即戦力採用」が出来るのか!と期待をさせ、関心を持ってもらうことが狙いなのです。
(一方で、求人系のコマーシャルでは、「仕事バイト探しは〇〇〇〇ー〇」のやつも、「あんまり難しいことを言わないでください」「難しくないのよ」というやり取りなど、物凄く割り切ってターゲット層を絞り込んでいて大変感心します。)

 よって、良い子たちはあのコマーシャルを見て騙されてはいけません。コマーシャルで描かれたのは大げさに誇張されたファンタジーの世界です。むしろ、あえて大げさな演出にすることで、「これは現実ではなく、あくまで誇張したコマーシャルです」と伝えているように感じます。リアルな感じに作り過ぎると、「話が違う」とクレームになりますからね。

 なお、「〇〇〇ー〇」の名誉のために言うと、人事採用界隈では、ミドル層の中途採用ではそれなりに利用されているサービスですよ!

 なお、「即戦力採用」への考えについては、数年前に「人事マネジメント」という専門誌にて記事を書いておりますので、こちらも参考にしてみてください。

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「過去の経験・スキルのうち何割かは新しい仕事で生かせるかもしれませんが、その人が戦力として会社に貢献するためには、残りの差分を自身の力と周囲のサポートで埋めていかなければいけません。」

「「差分をアジャストできるポテンシャルがある人かどうか」の視点が、「職歴・スペック重視」だと欠けてしまう場合が多いのです。」

「「即戦力」を採用してそのまま期待通りの即戦力にならず、期待外れだったことは確かに少なくないな。」

「「欲しい人」の基準が曖昧で、社内でコンセンサスが取れていないのです。そのために、採用に関わる人たちが、それぞれ自分の考えるバラバラな「欲しい人」像を候補者に伝えることになります。」
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「即戦力採用」の罠(2)

 こんにちは、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 東京地方、ついこの間まで20℃台前半の最高気温、かつ低湿度の(おそらく1年で最も)快適な気候でしたが、本当に一瞬で、最高気温30℃越えの真夏日が連続する大変なことになっています(今日は少し涼しくて助かっています)。

 幸いにも先週末は標高1800メートルの万座温泉(群馬)に行っておりましたので、その間は比較的マシでした。高温多湿の東京から気候が良いところへの移住、もしくは最低でも二拠点居住をぜひ実現したいところです。それが万座のような温泉地だと最高ですねえ(社会復帰できなくなりそう)。

 さて、前回のエントリは、「多くの会社(極論するとほとんどの会社)において、「即戦力採用」した人材は実は全然「即戦力」になっていなかった」のでは?という話でした。

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 本エントリでは、私がそう考える理由を説明いたします。

 前回エントリで、「即戦力」とは「すぐに使える」戦力であり、「すぐに使える」ことを採用基準として人を採ることが「即戦力採用」であると定義しました。では、「すぐに使える」人ってどのような人でしょうか。「前任者の穴を100%以上の貢献で埋める人」?「新規事業を早期に立ち上げる人」?

 なんとなく思い浮かびそうなのは、プロ野球やサッカーなどの、スポーツ選手のトレード(または新人のドラフト)のようなイメージでしょうか。

 野球やサッカーであれば、選手に求められるスキル、能力、経験などはある程度「即戦力になるかどうか」の見極めはできそうですが、それでも加入先のチームがその選手にどのような貢献を期待しているかどうかで、その人が結果的に「即戦力」になるかどうかの確率は変わるように思えますし、実際にトレードされた選手が必ず活躍する訳でもありません。

参考:巨人 FA選手獲得リスト

www.my-favorite-giants.net

 翻って企業が従業員を採用する場合、本来ならいつまでに、どのような成果を挙げれば「即戦力」として合格なのか、そのためにはどのようなスキル・経験・能力等が必要なのか(さらには不要なスキル・経験・能力は何か)という、Job Description*のような「基準」を募集各ポジションごとに具体的に定義する必要があります。そうしないと、採用の際に「この人は即戦力となりそうかどうか」をどう判断したかの説明が付きません。

*ジョブ・ディスクリプション(job description) 

www.hrpro.co.jp

 でも、そこまできちんと事前に準備している会社はどの程度あるのでしょうか。少なくとも日系の企業ではあまり聞いたことはありません。「即戦力」の意味が関係者内で明確化されず曖昧なまま、「大企業や同業他社出身」「学歴が良い」「社長と仲良し」という(だけ)の人を「即戦力」として採用しがちな企業では、「即戦力(のはずだった人)」が成果を挙げられず燻りながら社内に滞留し、人材の穴が埋まらない企業はさらなる「即戦力」の獲得を続けることとなります。

 仕事の定義や成果基準が比較的しっかりしているはずのスポーツの世界ですら、「即戦力」の補強は容易でないのに、企業が曖昧な定義や基準のまま「即戦力」を獲りに行っても上手くいくはずがないと思いませんか? 

 「即戦力採用に即戦力なし」。一般にイメージされているほど、即戦力採用は簡単でないのです。

 では、どうすればよいでしょうか。私からの提案は2点です。

 まずは、「即戦力採用」という言葉を使うのを止めましょう。禁止です。

 募集ポジションごとに「即戦力」としての合格基準を設定し、その基準を達成できそうな人を採用応募者の中から高い確率で確実に採用し、活躍させられるという確信があれば別ですが、定義・基準が曖昧なまま「即戦力採用」という言葉に拘るのはむしろ害悪になります。

 中途採用であっても、「(短期だけでなく)中長期的に活躍・貢献できる人」の獲得を優先的に目指すなら、わざわざ「即戦力」というフレーズを使う必要も意味もありませんし、短期の結果だけを期待してその後はどうなっても知らない(この手の求人は少なくありません)というのも、企業の態度としてはあまりに無責任ではないか、と私は感じます。

 企業にとって(この国において)中長期的な雇用の義務(現実的に解雇は困難)がある限り、「即戦力採用」であろうが無かろうが、採用した人には中長期的に貢献してもらわなければ困ります。それならむしろ、「中長期の活躍を見込んで採用し、そのがたまたま結果として即戦力となることを期待する」という採用方針を採る方がよほど良いのではないでしょうか。これが2点目の提案です。

 この話、もう少し続けますね。 

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