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hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

ブラック人事、ホワイト人事

経営 労務 採用

 こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 ちょっと前なのですが、採用のプロフェッショナルのS社長とお酒を飲んでいる時に盛り上がったネタがありました。

 それが、「ブラック人事」「ホワイト人事」です。

 実は人事と一口に言ってもその業務は広い範囲にわたっています。採用、教育研修、予算管理、要員・人員管理、評価・報酬、給与計算、社保・労保、労務、福利厚生、転勤・海外赴任者対応、社内コミュニケーション、ファシリティ(R社だけ?)..

 それを大きく2つに分けた場合、採用や教育研修等、会社の明るい未来を作り出すOffensiveな業務が「ホワイト人事」で、労務を中心に、従業員のtake careを行う、どちらかというとDefensiveな業務が「ブラック人事」だねえ、などという話をしました。

 さらに、これに「集団」「個人」という2軸目を足すと、以下のようになります。

ホワイト・集団:新卒採用・研修
ホワイト・個人:中途採用(研修)
ブラック・集団:希望退職等
ブラック・個人:個別労務対応

 この場合のブラックとホワイトは、「入口と出口」と言い換えても外れてないかもしれません。また、ブラックが悪くてホワイトが良い仕事という話ではありません(あくまで例えです)。それぞれに必要な業務であり、役割分担なのです。

 彼はホワイト系、私はブラック系の仕事がこれまで多かったので、「2人で補完できるねー」なんて話をしていましたが、実は、それぞれの業務に対する担当者の適性は異なります。よって、担当者のAssignmentには注意が必要(人事担当とひとくくりで考えないこと)です。

 さらに重要なポイントは、ホワイト系が「原因(または上流工程)」でブラック系が「結果(または下流工程)」として、互いに繋がっており、一体で考えなければいけないということです。

 トヨタなどの品質管理の考え方は、「いかに不良品を下位工程に流さないか」を重視しているそうです。上流工程から不良品が多く流れると、下流工程の負荷がどんどん上がります。下流で不良品を弾くより、いち早く不良品を発見し、ラインを止めて下流に流さないことで、不良品に対して余計な工数を掛けないという発想です。

 人事の業務でも同様です。上流(ホワイト系)で、例えば採用の数のみ追いかけ、質に目をつぶると、下流(ブラック系)の負荷がてきめんに増えるというのは理解できるかと思います。上流サイドでの品質管理が非常に大事です。

 売掛金の回収状況等を考慮しなければ営業担当者の会社への貢献度を本当に測定できないのと同様、ホワイト系業務でも例えば採用では、採った人物が期待通り、またはそれ以上に活躍しているかを追いかけないと、正しい評価はできません。

 一方で、ブラック系業務側でも、さまざまな事象に対処するため(特に難しい問題の場合)には、採用以前の段階からの本人の情報がしばしば必要になります。

 つまり、本来、互いの状況を頻繁に共有・交換しなければ、ブラック人事・ホワイト人事のどちらも、うまく業務を進めることができないのです。

 人事担当者が一気通貫で全てを見渡せる、規模の小さな企業ではこのような心配は必要ないでしょう。しかし、企業規模がある程度大きくなり、人事部門の中でも担当者同士で業務を分担するようになると、つい、双方で情報をシェアする事がおろそかになり、結果として企業としての全体最適が見過ごされがちです。

 それを防ぐためには、双方の担当者が互いの業務を理解し、かつ相手のProfessionalismに対してRespectを持つことが大事なのではないかと感じます。もちろん、Respectに値するProfessionalismを担当者が持っていることが大前提ですが。。