hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

「役職」と「資格」、「職位」の違いって?

 こんばんは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 「週3回更新」が目標です、と明言した割には全く出来ておりません。しかも3連休前の花金(死語)の夜中に真面目な話をアップしても、みなさん読んでくれないですよねえ。。

 さて、新しく買ったノートPCのお話を。徐々に慣れています。これまでタブレットではどうしても不便があった各種作業が苦も無くできるようになりました。場所を選ばず、ストレスなく作業ができるのは良いですね。この文章も、初めて新PCで書いています。 

 電池の持ちはいまいちで、1日中充電なしで作業可能、という訳にはいきませんが、まあ、それなりに何とかなりそうな気もします。楽天市場で頼んだHDMI-VGAの変換ケーブルも届いたので、これからはPCを使ったプレゼンもバリバリ出来そうです。まずはそのような営業機会をしっかりと作らないといけませんね(笑)。

 一週間ぶりの更新となりますが、今日の話は前回の続きです。

「昇進」と「昇格」の違いって? - hrstrategist’s blog

 前回は昇進と昇格の違いについて説明し、特に「昇格」または「格付・等級」という概念が日本独自の特殊なものである点を説明させて頂きました。この話の続きということで、「役職」と「職位」、「資格」の違いについて解説をさせていただきます。

 まずは、いつもの如く、我が「新明解」を引いてみましょう。

-------------------------
役職:組織を運営する上での重要な位置。管理職。議長・局長・重役など
職位:職業・(個々の仕事)で決まっている個人の地位や分担
資格:一[一定の行動が許される]その組織内での地位。
   二その事・を行って(に従事して)も良いと公に認められる能力。
-------------------------

 役職と職位≒資格は少し意味合いが違うように思われます。職位と資格はほぼ同じと捉えて良さそうですね。

 職位、資格という概念は職能資格制度に特有の考え方ですが、これについては、「人事管理入門」という本(面白みはありませんが、人事の教科書としては良書です)の第3章、「社員区分制度と社員格付け制度」の項にて詳しく説明がされています。一部抜粋します。

-------------------------
「日本企業の社員格付け制度には、2つの尺度にしたがって従業員をランク付けする点に特徴がある。」

「すぐに思い浮かぶのは、部長-課長-係長-一般社員という役職ランクを尺度にして「偉さ」の順番を決める職階制度と呼ばれる制度であるが、日本企業はもう一つの格付けシステムをもっている。」

「従事している仕事から離れ、職務遂行能力(「職能」と呼ばれている)を尺度にして従業員の「偉さ」を決める職能資格制度であり、それによって決まる「偉さ」のランクが職能資格と呼ばれる。」

「日本企業の多くの従業員は「役職ランク上は課長、職能資格制度上は主事」といったように2つの「偉さ」の称号をもち、昇進も職階制度上の昇進と職能資格制度上の昇進の2つから構成される※。」

※後者は「昇進」ではなく「昇格」とし、表現を区別した方が良いというのが私の意見です。
-------------------------

 役職というのは、私の定義では、「権限・責任を伴う何らかの立場」を示すもので、組織階層と紐づくものです。通常は会社の組織規程に、組織階層(本部、部、課など)と、それに紐づく責任者・長の役職(本部長、部長、課長など)が明示されています。
 
 よって、「役職者」「管理職」というのはこの人たち(のみ)を指すというのが厳密な解釈となります(労働基準法上の「管理監督者」の定義とはイコールではありませんので、あしからず。。)。

 つまり、ひとつの部署に原則、役職者たる「長」は原則ひとりで、その人が権限と責任を負うのが原則となります(その人が不在等の場合の次位の位置づけとしての「副○○長」「次長」を役職に準ずる形で一人置く場合もあります)。

 一方で、資格・職位は、格付・等級≒グレードに紐づくものになります。通常は、役職と混同されないような名称が各格付けに付与されます。「主任」や「主査」という"タイトル"を使われている会社も多いかと思います。外資系企業で使われる「アソシエイト」や「マネージャー」というのもニュアンスはこれに近いのではないかと思われます。

 ここまでは理解できますが、これ以外にも、日本企業では良く聞かれる"タイトル"があることに気づかれた方も多いかと思います。

 「支店長代理」、「担当部長」、「課長補佐」、「店長代行」といったものです。
 
 なぜこのような"タイトル"が多用されるのか、についての経緯・理由がいよいよ本題なのですが、これについては次回、解説をしたいと思います。お楽しみに。。

 今日はここまで、この話は続きます。

 では、Have a nice weekend!

その「対外呼称」って本当に必要ですか? - hrstrategist’s blog