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hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

アラフォー友人たちのキャリア相談で伝えたこと

 こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 今週あたりから、鼻がムズムズしています。いわゆる「花粉症」で悩まれている方たちほどは症状がひどくないものの、最近は(スギに限らず)花粉が原因と思われるアレルギー症状が出るようになり、外出時にはマスクを使うようにしています。まあ、ひどい症状で悩まれている方達に比べれば、だいぶましなので、我慢するしかないですね。。

 さて、最近、何名かの方から、キャリアの相談を受ける機会がありました。それぞれの方はとても優秀、かつ、企業にぶら下がるのでなく自分自身でキャリアを切り開いていこうという積極的な方たちです。年齢的には、私とそれほど変わらない(多少下ですが)、「アラフォー」の方達ですね。

 私自身が、いわゆる「脱藩組」の先輩ということで、年齢的にも近いという事もあり、ちょっと意見を聞いてみようかということだったのかと思います。このような形で友人よりお声がけを頂くというのは、素直に嬉しいものですね。

 そんな優秀な方々に私からアドバイスするなどという事は、大変おこがましい限りなのですが、僭越ながら彼ら、彼女らにお話をしたことは、とてもシンプルなことでした。

 それは、「やりたいことがもし具体的にあれば、遠回りせず今すぐにチャレンジしてみたらどうか」、「もしそれがまだ明確でないとすれば、「次の次」のキャリアを見据えた選択をすれば」、ということです。

 キャリアチェンジとなると、家族の意向やら、待遇条件やらといったいろいろなことが考慮する事項として入ってきてしまいますが、もしその方が優秀で、かつ仕事の面で何らかの志を持たれているのであれば、最低限、自分と家族が食べられる範囲(たとえ収入が無い、または少なくても蓄えを切り崩して凌げる範囲です)で、やりたいことにチャレンジすれば良いと思うのです。

 もしそれで失敗したとしても、「やるだけやったから仕方がない」と諦めもつくはずですし、今の世の中、心身が健康でそれなりの能力を持っている人であれば、贅沢さえ言わなければ食いっぱぐれるという事はそうそう無いはずです。

 そして、もしそこまでの意思が固まっていないとすれば、漠然とやりたいことの方向性(起業したいのか、大企業、外資ベンチャー、個人事業、大学の先生、早期リタイヤなどなど)を見据えて、その方向性により近づける、実現性が高くなる仕事、ポジションは何なのかを検討すべきではないかというのが、私の考えです。

 私自身の経験で言うと、「サラリーマン時代の年収を下げたくない」的な発想(呪縛)から解放されるまでに結構時間が掛かった気がします。そして、ある経験がきっかけとなり、「収入の高低にこだわらず、自分がやりたいことをやるのが一番の幸せなんだ」と心の底から思えるようになって、自分で見える外の景色が一気に変わり、「組織人事ストラテジスト」として独立する方向へと自身の人生の歯車が動き出したように思います。

 あとは、少しだけの「勇気」でしょうか。リスクのない選択なんてあり得ませんし、何らかの選択をしないことの潜在的な「リスク」は過小評価されがちですし、上記のように、もしチャレンジをして失敗をしたとしても、借金 or 自身のReputationを落とすような行為・振る舞いさえしていなければ、そのダウンサイドリスクは限定的です。

 前職時代の上司が良く言っていた言葉があります。「不安と心配の違いが分かるか?」と。 
 不安というものは「不確実性」に対する感情です。要するに、「何が起きるかわからない」ことに対して発する感情なのです。一方で、心配というのは、事前に明らかになっている懸念事項(ある程度計算・対処できるリスク)に対する感情です。

 不安と違い心配に対しては、何らかの対策措置を講じることは可能です。よって、もし不安があるのなら、不安の原因を分解して、個別の心配のレベルまで持っていけば、それはリスクとして把握できるようになりますから、あとはそのリスクとリターンを比較して判断をすれば良い訳です。

 安定した大企業との雇用関係と安定した収入を失う不安は間違いなくあると思います。私自身は、収入を失う不安に対しては「収入が無いと今の蓄えで何年位食いつなげるか」という心配に、また、会社員という安定した立場を失う不安に対しては、「自営でうまく行かなくても、その後どこかの企業に再就職は可能か」という心配に置き換えてみました。

 結果、前者に関しては「贅沢をしなければ当面無収入でも凌げる」、後者については「収入面で多くを望まなければ拾ってくれる所はあるはず、最悪の場合、夫婦2人が時給1000円でフルタイム働けば月収30万にはなる」という結論が出ました。不安を心配に換えた結果、リスクの大きさを具体的に把握することで、「まあ、何とかなるさ」と開き直ることが出来たのです(そのためには健康が第一、自営業こそは体が資本だという事も再認識しましたが)。

 というような話をさせて頂いたのですが、折角なので、Blogにもシェアさせて頂くことにしました。キャリアチェンジを考えられて迷っている方にとって、上記のお話が少しでもお役に立てれば良いな、と思います。私自身がまだ、「成功事例」ではないので、あくまで参考意見というレベルの話で捉えて頂ければと思います。

 なお、ちょうど今、「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン教授の「イノベーション・オブ・ライフ」を読んでいる最中です。クリステンセン先生も、「高い報酬、権威のある肩書、立派なオフィス」といった目に見えやすい証に執着することの危険性を語っていますね。こちらもぜひご一読を。


Amazon.co.jp: イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ: クレイトン・M・クリステンセン, ジェームズ・アルワース, カレン・ディロン, 櫻井 祐子: 本

 では、Have a nice weekend!