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hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

Sansanさんのオフィスに行きました!

会社運営 経営 人事評価・報酬 Workstyle テレワーク・リモートワーク・モバイルワーク・在宅勤務

 こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 昨日6月17日に、クラウド名刺管理のSansan株式会社様(法人向けの「Sansan」、個人向けの「Eight」を展開されています)に訪問し、取締役CWO(チーフ・ワークスタイル・オフィサー)人事部長 兼 広報部長の角川素久さんにお話をお伺いする機会を頂きました。角川さんにはご快諾頂けましたので(ありがとうございます!)お話頂いたSansan社の人事施策の取組みについてBlogにてシェアをさせて頂きます。

jp.corp-sansan.com

 今回のきっかけは、角川さんがSansan社の「新しい働き方」の取り組みについての講演に参加したことでした。角川さんのお話に感銘を受け、ぜひ改めてお話を聞かせていただくようにその場でお願いし、訪問が実現しました。
 
 というのも、私がお手伝いをしている株式会社サーバーワークスにおいても、「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」というビジョンの元で、従業員が働きやすい環境を実現するために様々な試行錯誤をしており、Sansan社の人事施策・取組がどのような考えで、どのように行われているかを参考にできればと考えたのです。

ame>www.serverworks.co.jp

 という訳で、今回はサーバーワークスの大塩取締役、人事担当の佐久間さんと私の3名での訪問が実現しました!

 ところが、、不肖私めは痛恨の遅刻!山手線の信号故障による運転見合わせに引っかかってしまったのです(みなさま申し訳ございませんでした。。)。

↓受付では、顔写真をタッチして担当の方を呼び出すことができます。

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 気を取り直して、角川さんにいろいろとお話をお伺いします。

 まずは、在宅勤務について。サーバーワークスでも4月より在宅勤務のトライアルを始めているのですが、その中でいろいろと課題が出ています。Sansan社ではどのような在宅勤務制度を取られているのかお伺いしました。

 実はSansan社の経営陣のみなさんは、元々は「みんなで顔を合わせることが大事」という考えで、在宅勤務についてはネガティブだったそうです。ところが、後述する「神山ラボ」でリモートワークの経験を積んだことで、「もう在宅勤務を導入しても大丈夫ではないか」ということになり、「イエーイ」と名付けられた在宅勤務制度が出来たとのことです。

 とはいえ、あくまで制度導入の目的は「生産性向上」であり、生産性が向上すると上長が認めない限り、「イエーイ」の利用は承認されないという厳しい仕組みです。回数も週に1回のみで、実際に利用する対象者も(結果)限定的だそうです。ちなみに、「イエーイ」を認めるかどうかの上長判断は正直甘辛はあるそうです。この辺はなかなか難しい所ではありますね。

 一方で、自身の体調や育児・介護などのために在宅で働きたいという社員の希望もあり、「生産性向上」とは異なる目的の在宅勤務のために「イエーイケア」という制度を別途作ることにしました。こちらは月2回まで利用可能とし、基本的に申請があればほぼ認めていますが、その代り半休の扱いとするそうです。

 角川さんが仰っていたのは、ひとつの制度を作った時の目的を明確にし、それを伝え続けなければ当初の目的と違った思惑で利用され、かつそれが既得権益となってしまう恐れがあるという事です。だからこそ、「イエーイ」についても、生産性向上と違う目的での利用はあえて禁止し、「誰かのケア」という目的に対しては、「イエーイケア」という別の仕組みをわざわざ作られたのです。

 個別の仕組みもですが、それ以上にSansan社の取組みで非常に参考になるのは、ひとつひとつのアクションに対して常に「目的」を明確化し、かつそれを風化させないように成果を確認、検証し続ける姿勢です。昔作られた人事制度が目的も分からずに継続され、止めようにも一部の人の反対で手を付けられないといったケースは多くの会社でよくある光景ですが、それを防ぐための経営の強い意志を感じます。このような姿勢は、是非見習いたいと感じました。

 そして、徳島県神山町の「限界集落」にあるサテライトオフィス、「神山ラボ」のお話もお伺いしました。現在常駐の社員は2名、加えて、原則本人希望かつ会社が認めた社員は一定の期間神山で働くことが出来るそうです。条件は、「神山に行くことで生産性が向上すること」。希望制なので、会社が負担するのは往復の交通費のみ、日当は出さず生活費も全て自腹とのことです(会社主催の合宿、研修等については出張扱い)。ここでも目的は「生産性向上である」と一貫しております。

 実際に希望して神山に行く従業員の方は、神山に行って「生産性が向上した」と認めてもらう必要がありますので、一生懸命働きます。山奥なので、仕事しかやることが無いということもあり、皆さんハードワーカーだそうですが、通勤時間などの余分なストレスも無く、健康的な生活を送ることができるので、ハードワークでも意外と体の負担はきつくないそうです。中々興味深いですね。個人的にもこのような働き方は非常に興味があります。なお、こちらもやはり実際に希望して神山に行かれる人は一部の方(リモートワークでも大丈夫な、会社が評価した「しっかりした人」)に限られているそうです。

 2010年に神山ラボを始めたことによる効果の一つとして、「リモートワークのリテラシー向上」があるそうです。リモートの会議を重ねることにより、「資料の事前シェア」「マイクを必ず使って話す」等のルールや「マイクのシステム改善」等の細かい改善を行ったりもされているとのことでした。

 ちなみにラボの維持費用に関しては、ほとんど大した費用は掛かっていないということなので、これは特にIT系の会社は積極的に真似をすれば良いではないかと思いました。

 なお、神山ラボにしてもイエーイにしても、リモート勤務の人とは、タブレットによって常時動画で接続をしており、いつでも声を掛けたりできる状態になっています。会議の時にはそのタブレットを持って移動し、そのまま会議に参加してもらうのだとか(笑)。
このような仕組みがあれば、リモートワーカーも緊張感を持って働けるし、疎外感を感じることもなさそうです。このような運用上の工夫もとても大事ですね。非常に参考になります。
 
 そして、最後には素敵なオフィスの見学をさせて頂きました。現在のオフィスに移転してから1年ほどだそうですが、人員の急激な拡大のために早速別の階に増床とのことで、さすが勢いのある会社は違いますね。

 ↓緑に溢れた素敵なオフィス

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 緑にあふれるミーティングスペースと、活気にあふれるオフィス(新入社員の席には大きく名前を書いたバルーンが上がっていました。毎月人事の方がヘリウムガスを入れて用意されるそうです)。また、モニターには神山オフィスのリアルタイム画像が流れています。素晴らしいオフィスについ見とれてしまいました。佐久間さんも、「羨ましい!」と(サーバーワークス社もまだ引っ越したばかりじゃないですか)。 

 という訳で、沢山の収穫があったSansan社の訪問でした。やはり実際に運用をされている現場でお話を聞き、見せて頂くといろいろなインスピレーションも湧いてきますね。いやあ、楽しく、かつ面白かったです。

↓最後に記念撮影

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 角川さん、このような機会を頂きありがとうございました。大変勉強になりました!