イチローの作り方
こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。
今年の東京地方は割と寒さも厳しくないように思えます。とはいえ、そのような時に限って、春先に大雪が降ったりするのでまだ油断はできませんが。。
さて、最近Blogの更新が滞り気味でしたが、良記事を見つけたのでちょっと取り上げようかと思いました。
「人と比較せず自分の中で少し頑張る」イチローが野球少年に送った人生訓。
スポーツ雑誌「Number」の記事です。「イチロー杯争奪学童軟式野球」の閉会式でイチロー選手が閉会式に参加(199チームから勝ち上がった3チーム)した選手たちに向けたスピーチが紹介されています。
こちらは大会の公式サイトに載っているイチロー選手のメッセージです。
内容を抜粋します。
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「イチローは人の2倍も3倍も頑張っていると言う人が結構います。でも、そんなことは全くありません」
「人の2倍とか3倍頑張ることってできないよね」
「頑張るとしたら自分の限界・・・自分の限界って自分で分かるよね。」
「その時に自分の中でもう少しだけ頑張ってみる。ということを重ねていってほしいなというふうに思います。」
「僕もみんなと同じように野球少年だったし、ここに今日来てくれた関根選手(注:DeNA関根大気選手)もみんなと同じ。」
「彼も人との比較ではなくて、自分の中でちょっとだけ頑張った。そのことを続けていくと、将来、思ってもいなかった自分になっている。と僕は思う」
「アメリカで3000本打てるなんてことは全く想像が当時できなかったんだけど、今言ったように、自分の中でちょっとだけ頑張ってきた。」
「それを重ねてきたことで、今現在(の自分)になれたと実感しているので、今日はこの言葉をみんなに伝えたいと思います。」
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誰かとの比較でなく、あくまで自分との闘いを着実に積み重ねること、自分の限界をちょっとだけ超えるように頑張ることが大事だということですね。
そして、それを何十年も心掛けてきた結果、今日の「イチロー」が出来上がったのだと。
もちろん、同じように努力を続けても全員がイチロー選手のようなレベルに到達できるという保証はありませんし、イチロー選手も「自分のように頑張れば自分のような選手になれるよ」という意味でこの話をしているのではないのだと思います。「人との比較ではなく」とわざわざ言っていますし。
イチロー選手は、ちょっとだけ頑張ることを続けると、「将来、思ってもみなかった自分になってる」という言い方をしています。この「思ってもみなかった自分」とは、決して「野球選手である自分」を意味していないのだと思います。
つまり、「ちょっとだけ頑張り続けることができた」人は、たとえ野球で一流になれなくても、「頑張り方」とその「効能」を知ることによって、他の事に対しても「ちょっとだけ頑張り続ける」ことが出来る自分になっている。それが、イチロー選手が言う「思ってもみなかった自分」であり、そのような自分になれば、野球に限らず人生において前向きに、ポジティブに生きることができるということなのではないでしょうか。
そう、闘うべき相手は自分自身なのです。
「訓練は勝ち負けじゃない。昨日までの自分を超えるものだ。」(「空飛ぶ広報室」第4話より)
では、Have a nice weekend!