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組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

良い会議、悪い会議(1)

 こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 今月もやってまいりました「プレミアムフライデー」、皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか?東京地方に限らず、今日は全国的に猛暑のようで、昼間に外出するのも命懸けですね。。

 さて、何だかんだで、Blogにちゃんとした記事を書くのは5月以来、3ヶ月ぶりとなります。忙しかったりと言い訳はいろいろあるのですが、サボリ癖が付くと良くないですね。反省です。

 という訳で、久々のまじめエントリのテーマは、「会議」です。

 会議の生産性向上については、多くの方が本を書かれたりしているので、興味のある方はすでにそのような本などを読まれているかもしれません。私がこれから書く内容はそのようなものと重複する部分もあるかもしれませんが、以下は私なりに考えた「秘訣」をまとめた物ですので、ぜひ広い心でご笑覧頂ければと思います。

 私が思うに、会議には「良い会議」と「悪い会議」の2種類があります。前者は、「やって良かった」会議で、後者は「やらなくて(も)良かった」または「時間の無駄だった」会議です。

 では、具体的にどのような会議が「良い会議」「悪い会議」なのでしょうか。いくつかの要件を挙げてみようと思います。

■「良い会議」は目的とゴールが定まっている

 「良い会議」において、会議の目的は「物事を決める」「アイデアを出しあう(ブレスト)」のいずれかです。その上で、会議において目的を達成したとみなされる何らかの到達点・ゴールが設定されます。会議の参加者はその目的・ゴールをあらかじめ認識・理解した上で会議に臨みます。目的・ゴールがはっきりしていれば、参加者は会議が生み出す「成果」に対して敏感になります。

 「悪い会議」では、参加者(時には主催者ですら)は会議の目的について理解しておらず、そもそも無関心です。目的が曖昧であれば、会議によって参加者が目指すゴールも明確になり得ません。

■「良い会議」は短い

 目的・ゴールが予め定まっている「良い会議」では、議論の方向性・焦点が定まっているので、不必要に議論が迷走したり、参加者の理解不足のために余分な説明時間を浪費したりすることはありません。よって、会議の時間は短くて済みます。

 例えば私の場合、ある方とテレビ会議をする機会がよくあるのですが、その方との会議は、毎回15分程度で済んでしまいます。双方ともに会議の目的・ゴールをを十分に理解しているからこそです。

 当然、このような生産性の高い会議は参加者の高い意識とスキルがあってならではなのですが、とはいえ「物事を決める会議」であれば、1つのテーマについて最大30分もあれば、会議のゴール(物事を決める)に達することは難しくありません。よって、1つのテーマに対する会議では、事前にスケジューリングする時間枠は30分単位(とても忙しい人は15分単位、その場合には社内での移動時間やトイレ休憩時間等も別途カウントする必要がありますが)、複数の議題がある場合でも最長1時間とするのが適切だと私は考えます。

 「アイデアを出しあう(ブレスト)」会議の場合は状況は異なりますが、それでも参加者の集中力の持続の限度を考えれば90分が限度、それ以上の時間を掛ける場合には間にしっかりと気分転換が出来る休憩を設ける必要があるでしょう。

 「悪い会議」は、目的・ゴールが定まっていないので、参加者は思い付きで好き放題に発言し、議論は拡散します。さらに、参加者同士のレベル感が合っていなかったり、準備・予習不足だったりすると、話が伝わらず、くどく、長くなります。さらには、往々にして「終了時間」も決まっておらず、数時間にわたり延々と会議が続く場合もあったりします。
 
 そして長い間議論(らしきもの)をしても結論は出ずに、「次回に持ち越し」となり、参加者には疲労感(徒労感)のみが残るのです。

■「良い会議」は参加者が最小限

 「良い会議」は参加者を最低限の人数(理想は5,6名以下)に絞り込みます。全員が遠慮せず言いたいことを発言できるようにするためです。また、役職・職位などのヒエラルキーで発言が阻害されることを是としません。「参加する以上は何らかの発言をして議論に貢献すべし」という意識が参加者に徹底されています。会議の主催者・ファシリテーターは誰でも発言できる雰囲気・空気を意図的に作らないといけません。

 一方、「悪い会議」では、やたらと大勢参加者がいますが、ほとんどの人は発言をせず、ただその場にいて議論を聞いている"ROM"の人達です。そのような人達は自身の時間と会議スペースを浪費するだけでなく、議論の活性化を妨げ、会議の生産性を下げる要因です。

■「良い会議」は臨機応変に開催される

 「良い会議」は会議開催の必要に応じて、臨機応変に開催されます。要は、「思い立ったらすぐにやる」のです。参加者が少人数であれば、わざわざ会議室を予約して、大げさに「会議」とせずに、食堂やオフィスの端の休憩スペース、または社外のカフェ等に集まっても構いませんし、顔を合わせなくてもテレビ会議や電話会議でも構わないのです。さっと集まってさっと決める、そういった瞬発力(Agility)は、特に緊急度の高い意思決定の場合には求められます。また、そのようなことが可能な職場環境を整備し、良い会議を促進するのも会社の役割でしょう。

 「悪い会議」の場合、緊急性が高い議題でも会議は招集されず、予め日時等が決まった「定例会議」まで待たされることになります。また、会議を開こうにも会議室は常に満杯で、予約を入れるのも大変だったりします。

 他にも思い浮かびそうですが、とりあえずこんなところでしょうか。いかがでしょう、皆さまの中で、以下に述べる「悪い会議」に該当するような経験は少なからず思い当たるところがあるのではないでしょうか?

会議の話は、まだ続きます。

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