hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

「即戦力採用」の罠(1)

 こんにちは、みぜん合同会社 組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。年号も変わり、ゴールデンウイークの10連休も終わってしまった(お休みで来たかどうかはともあれ)昨今、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

 かく言う私は、連休中にやらなければいけない宿題(仕事です)があり、10日もあれば前半で余裕で終わるだろうと思っていたにもかかわらず、最終日(6日)にヒーヒー言いながら作業をするハメになりました。もちろん宿題を先送りした自己責任です。

 夏休みが終わってから泣きながら宿題をしていた小中学生時代とやっている事が一緒です。年は取っても中身は全く進歩していないことに改めて気づきます。「大人になる」ってどういうことなのでしょう。。

 さて、以前と比べると更新頻度が落ちてしまっている本Blogの執筆ですが、積極的にネタを探す努力をする必要がありますね。。

 などと反省をしつつ、ネタに困ってネタ帳を引っ張り出して読み返しております。改めて読むと結構いい事も書いてある(気がする)のですが、blogで記事にするには話が膨らみづらく尺が持たなそうだったり、時事ネタ系で今さら出すにはタイミングが悪いものなど、やはり一長一短なものばかりです。とはいえ、このまま死蔵しているのももったいないので、なんとか記事にできるよう、工夫してみようと思います。

 という訳で、蔵出し第一弾は、「採用」のあり方について、思っていることを書くことにしました。ビジネスパーソンの方なら、多くの方が「即戦力採用」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

 試しにググってみると、検索結果上位は求人サイトが多数を占めますね。広告を除いて一番上位に出てきたのは、予想通り、「即戦力採用ならxxxxx」というフレーズで有名な某社が出てきました(興味がある方はご自身で検索されてみて下さい(笑)。

 ここで素朴な疑問が出てきます。そもそも「即戦力採用」ってどういう意味なのでしょう?「即戦力」ってどういう戦力か、考えたことはありますか?

 いつも使う手持ちの「新明解国語辞典 第三版」には掲載されていませんでしたが、こちらのサイトを参照すると、「即戦力」の意味が以下のように解説されています。

「訓練や準備をしなくてもすぐに使える戦力。」

kotobank.jp

 「即」を「すぐに使える」と言い換えただけであまり説明になっていませんが、「すぐに使える戦力を採用する」のが即戦力採用である、というのがここまでの時点での理解としておきましょう。

 そもそもなぜ「即戦力採用」をしなければならないか、という理由についても念のためおさらいしておきましょう。始めから話をすると、「何のために自社は存在するのか」という経営理念の話に遡る必要がありますが、話が長くなるので割愛します。
(興味がある方は以下の記事を読んでみてください)

hrstrategist.hatenablog.com

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 経営理念は一応あると仮定(笑)して、その企業は、一般的には売上・利益などの「業績の向上」を目標とするでしょう。それを実現するための手段の一つとして、人材採用を位置づけます。その上で(少なくとも短期的には)教育訓練を必要とせず、採用してから「すぐに使える(≒業績向上に貢献できる)」人材であることを採用基準として人を採ることが「即戦力採用」である、と定義づけできそうです。

 前置きが長くなりましたが、これまで書いてきたことは結構重要です。というのも、皆さまの会社において、上記のような定義づけをしっかり行った上で、果たして即戦力採用が行われており、かつ、採用した人がちゃんと「即戦力」として期待通り、または期待以上に活躍をして業績向上に貢献しているでしょうか?

 私は思うに、多くの会社(極論するとほとんどの会社)において、「即戦力採用」した人材は実は全然「即戦力」になっていなかった、というのが現実ではないでしょうか?

 と、疑問を投げかけた所で、一旦本日はここまでとします。次回をお楽しみに!

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