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hrstrategist’s blog

組織人事ストラテジストのつぶやき、業務連絡など。。

スキーから学ぶストレスの話

労務 人事評価・報酬 会社運営 Diversity

 こんにちは、組織人事ストラテジスト 新井 規夫です。

 先の週末に、1年ぶりに北海道の富良野に行き、スキーを楽しみました。我が家の通常のスキーのスケジュールでは、毎シーズン12月と3月にそれぞれ北海道に行くのが恒例です。ところが今季の北海道は雪不足で。12月の予定がキャンセルになってしまったため、今回が今季初の北海道スキーでした。

 北海道でも3月中旬ともなると、そこそこ暖かくなってしまい春スキーの季節になるかならないか、という所なのですが(特に富良野は標高が低いので)、幸いにもギリギリ間に合ったようで、天候にも恵まれ、ほぼ「生涯最高」レベルの環境で滑ることができました。幸せでした。

、特に今季は週末に天気が崩れる事も多かったので、なかなか満足のいくコンディションで滑ることができなかったのですが、シーズンも後半でようやく来た!という感じです。いわゆる「完璧な日」というのは本当にシーズンに1日くらいしかなく、とても貴重です。そして、そういう場に遭遇すると、「頑張って働いて、また来年もここに来よう」と思ったりします。単純ですね。

 スキーというのは自然の中で行うものですから、天候(晴れ・曇り・雪・雨)、気温、風速、雪質(量)といった自然状況に非常に左右されますし、加えてゲレンデ自体の質(広さ、斜度、リフト等の利便性、混雑度等)も満足度に影響を与えます。

 ゲレンデに関しては、富良野は本州のスキー場と比べても非常に広く、大きく、さらには滑っている人数も少ないので、何しろ圧倒的にストレスなく、思い通りに滑ることができます。交通量が少なく車線の多い「地方の高速道路」と、「首都高」の差をイメージいただくと何となく分かって頂けるかと思います。

 「ひゃっほい」と、叫び、楽しみながら滑っていると、気持ち的には全然疲れません。休みなく滑っていると予想以上にたくさん滑ってしまい、後から体力的な疲労に気づくことになります。つまり、自然と体力の限界まで滑ってしまうのです。そして翌日は大変なことになるのですが。。

 一方で、本州などで、狭いコースを人をかき分けて滑っていると、体力の前に精神的に疲れてしまいます。ストレスにより体力の前にやる気が無くなってしまい、気力が制約要因になってしまうのです。

 さて、そんな最中でも、仕事は待っていてくれません。Windowsタブレットを持ち込み、資料のチェックや電話やメールででやり取りしたりと、夜は宿で仕事をしていました。

 実は、サラリーマン時代は、家に仕事を持ち帰ったり、休日に仕事をするのは大嫌いでした。よってスキー場で仕事をするなんて、考えられませんでした。公私の区別をはっきり付けたかったですし、緊急時を除き、家では会社のメールは見ないようにしていたのです。

 ところが、独立して個人事業者になってからは、前記の通り、時間の使い方における公私の境目が曖昧になっています。サラリーマン時代と比べると、仕事に対する「自分ごと」の意識が強くなっているのは確かです。また、投入労働力とリターンの関係がより明確なので、やりがいがあるという点も重要です。

 実はそれだけではありません、今から振り返って考えると、サラリーマン時代のそのような行動は、「強いストレスから身を守るため」だったと思われます。平日の業務の強いストレスに対して、休日には完全にスイッチを切らないと回復できなかったのでしょう。

 ポイントは「ストレス」です。ストレスとプレッシャーの違いについては、以前にもBlogで書きました。

「ストレス」と「プレッシャー」について - hrstrategist’s blog

 私がスキーで感じた、「体力は減るが気力は減らない」状態は、仕事においていも理想的な状態ではないかと感じます。そして、それを阻害しているのが「ストレス」です。今回、「ストレスがいかに生産性を阻害するか」を痛感しました。

 私自身で言えば、「自分のペースを邪魔される」ことに大きなストレスを感じます。例えば、渋滞や行列は大嫌いですし、混雑したゲレンデもできるだけ避けるようにしています。

 人それぞれ、何に対してストレスを感じるか、また、ストレスに対する耐性の強さは異なる点は注意ですが、根本的には、「本人が頑張れば解決できる」問題はストレスにはなりづらいと思われます。

 一方で、自身が問題解決・改善のためにどうすればよいか分からない、自身で状況をコントロールできないことがあると、それはストレスの原因となります。また、ある問題の解決策が見えていたとしても、そのために自分の時間等のリソースが取られて他のことが出来なくなるという、別のコントロールできない問題が発生する場合にはそれがストレスとなり得ます。

 このような職場のストレス、業務のストレスを意識して減らす措置を行うことによって、企業における生産性を向上させる余地はたくさんあるのではないかと思います。

 個々の従業員にとってストレスの少ない働き方が達成できれば(成果・貢献度に応じた処遇をすることが前提です)、生産性は向上するはずです。そして、企業は、「従業員満足度の向上」ではなく「生産性の向上」を、福利厚生施策の目的とすべきと私は考えます。

 以前に、「シリコンバレーの社員食堂」について、同様のことを書きました。

シリコンバレーの社員食堂が凄い理由 - hrstrategist’s blog

「彼らにとっては福利厚生施策は、それ自体で従業員の満足度を上げることを目的とするのではなく、あくまで従業員の生産性向上のためのひとつの手段として捉えていることが伺えます。」

 例えば、在宅勤務(テレワーク)なども、通勤という煩わしさ(ストレス)を減らすための施策としては有効な手段だと思います。ただし、オフィスで集まって働く創発性といったメリットとのトレードオフがある点は注意で、どのような施策も同様にメリット・デメリットを明確にした上で、導入・運用を行う必要はありますね。

 そんなようなことを考えながら、今日も川崎で仕事をしております。もう何年かすれば、テレワークやテレビ会議もより普及して、私もスキー場の近くに移住して、テレワークで仕事をできるようになるかもしれませんね。そんな夢を実現すべく、私も頑張ります!

 では、Have a nice day!